ビストロたいよう!
3月3日~13日ごろ
一斉学校休業が始まり、4~6年生は学校緊急受入の対象外なので朝からクラブにやってきました。
「学校休みだ~」と喜んでいたのもつかの間、朝から夕方までたっぷりある時間を持て余す子ども達。
特に午前中は公園に行くのをやめていたので室内でお昼まで過ごさないといけません。
アイロンビーズでキャラクターやクラブのトイレの表示板等を作成し始めると、毎日午前中はアイロンビーズをする流れに(笑)
色によっては在庫がなくなる勢い作る作る…それも1週間もするとブームが去り「つまんない…」が始まる。
感染症対策と職員の負担軽減も兼ねて、春休みを始め長期休業中に何回か企画する昼食づくりや学童給食もこの期間は見送る方針にしていました。
ふと待てよ…子どもが調理したものを大人(指導員)がその責任において食べるのはありか?と考え、「私たちのお昼ご飯作る?」と提案したら
意外にものってきたのは5年男子。
「何なら作れる?」
「おれ、サッポロ一番なら作ったことある!」
ということで翌日味噌ラーメンを作ってもらいました。作るといったのは1人でしたが当日「何するの?おれもやりたい!」と仲間が増え、材料を切る、調理する、洗い物係とメンバーが増えると分担もしていました。子ども達には手をしっかり洗ってもらってマスクをつけて調理はしてもらいました。
長ネギとコーンが具の味噌ラーメン。
「できたよ~」といそいそと持ってきてくれて、食べ始めると感じる視線。
作った子が自分のお弁当を食べながらじっと私を見ていました。
「美味しい?」
「うん、美味しいよ」
と言うと安心したように笑ってまたお弁当を食べていました。
「明日もやりたい!」
「じゃあ、おれも手伝いたい!」
この日から1週間ほどビストロたいようの営業が始まりました(笑)
日を追うごとに料理もグレードアップ、品数も増えたりして今まで調理訓練やキャンプ等で培ったスキルが生きてるな~と嬉しくなります。
週明け、2日目のメニューは「鮭チャーハン」
「牛乳買ってきて」と言われたので、チャーハンのどこに牛乳を使うのだ?!と恐ろしくなりましたが言われた通り準備して、出来てみたらまともなビジュアル。
牛乳は使った形跡があるし、どうしたのかと思ったら卵液に混ぜたらしい、なるほど。
調理工程には基本的に口出ししないで見守るだけにしたので、チャーハンは炒める時に油→いきなりご飯を入れたので指導員同士で目を合わせて吹き出しそうになったのを必死でこらえました。
子ども同士で炒める順番をあーでもない、こーでもないと言っている時間が尊いと思っているし学童保育は放課後。
失敗が許される場所であり時間だと思うから。
子ども達は指導員が「美味しい」と言ってくれたらもうそれは成功。
心配そうに食べるのをじっと見つめられたら「いまいち」とか口が裂けても言えない雰囲気だし、本当に美味しいからお世辞を言う必要もないのです。
3回目は明太子パスタに野菜スープ付き。
4回目はカレーライス。カレーは面白かったなあ。
「じゃがいも厚めがいい?薄めがいい?」と聞かれたので火が通ってて欲しいから「薄めで」と言ったらポテトチップスみたいな形に切られれてまず笑いを噛みころし。具が切り終わり鍋にまず水を張り(あ~先に炒めず煮るのねと思ったら)次に入れたのが油。水にサラダ油がふよふよ浮いてるのは見たら爆笑してしまうと思ってもう見なかった。
そして盛り付けが男子だなと思ったのがお弁当屋で買ったライスをそのままえいやってひっくり返した四角いご飯。私たちに食欲を満たす以上の癒しをくれていましたね。笑うって大事よ、ほんと。
5回目はガパオライス。
作れるものでいいよって言っているのにとりあえず食べたいもの言ってみてとかなり男前な回答をくれるメインシェフ(笑)
他の子は日替わりで別の事をして遊んでいるのに1人だけ毎回作ってくれたんだよね、好きなのかも料理。
6回目は親子丼でした。
子どもの何かを継続する期間は1週間が第1段階の目安なのかもねなんて話も指導員間でしました。
アイロンビーズもビストロもそのぐらいで収束したんだよね…研究になるかしら。
1週間を超えて遊んでいるのは机2段積み卓球。今までやらなかった子も入るようになってきて卓球人口増えています。
通常だったら、高学年とこんなにのんびり何かを創作したり話をすることはなかったこと。
毎日登所する子の方が少なくて習い事があり、忙しくて来ても早帰りで漫画を少し読んで帰る子や宿題だけやって1日終わってしまう子もいます。
事態は早く収束してもらいたいと思いますが、こういう時間を共有できる事は一方で悪いことばかりではないという風にも感じています。